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02/18/2006

「ホテルルワンダ」を見た! HOTEL RWANDA

  ホテルルワンダをやっと見た。有楽町シネカノンのレイトショー。都心部では他に渋谷でstory_simg06 も上映されている。もっと多くの映画館で上映してもらいたい。1994年というつい最近の出来事が描かれ、数々の賞にもノミネートされた作品だ。どうしてこれが興行的に難しいと、多くの配給会社が手を出さなかったのだろう?この作品の公開を望む人達により、「ホテルルワンダ日本公開を応援する会」も立ち上げられ、4000人以上の署名が集まったという。http://rwanda.hp.infoseek.co.jp/ (特に代表の方の活動日誌はとても感動的です。)

さて。私は最初、この映画を「アフリカの杉村千畝の話」と何かで言っていたのを聞いたが、実際はちょっと違った。すごいのは、主人公のポール・ルセサバギナという人は、ルワンダにある外国人が経営する高級ホテルの雇われ支配人にすぎないということ。何の権力もない一般人なのだ。しかし、頭が良く、機転がきく彼は不安定な国の情勢や周囲の状況にも常に敏感だったのだろう。多方面の有力者と彼なりに繋がりを築いていた。何かあったら助けてもらえるかもしれない、と。しかし本当に事が起こった時、助けてくれた人はいなかった。「ウイスキー、葉巻、チョコレート、贅沢な環境で自分も西洋人と同じ人間になったつもりでいた。自分のルーツを忘れていた俺は馬鹿だった。」だれも助けてくれない・・と初めて思ったとき、彼が妻に告白した言葉。アフリカ人はニガーにもなれない。ひどい言葉だがそれが現実。この映画は実話を扱っているが、一人の人間の愛情の深さ、強さに焦点が当たっている。家族への愛。ホテルの同僚、仲間達への愛。人間としてその愛ゆえにただ必死だったという事実が、非常に上手く描かれている。だから押し付けがましいメッセージや強すぎる主張をあまり感じることなく、観客は強く心を動かされる。最後に流れるテーマ曲に、「アフリカは合衆国にも連邦国にもなれない。」という歌詞があった。すごい、なるほど。歴史上、他の先進国にかきまわされ続けてきたアフリカには、私達と同じ人々が生活しているし、やっぱり地球は繋がっているのだ。本当に多くの人に見てもらいたい作品。小さな配給会社が公開してくれているのだから、デカイ会社がやったって出来たはずだ。平日、仕事が終わってから夜9時ごろわざわざ映画館に行く観客がいるのだ。会社イメージとか政治的な匂いがしてならない。ありがとう、メディアスーツ。

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Comments

>押し付けがましいメッセージや強すぎる主張をあまり感じることなく、観客は強く心を動かされる。

コメントに感謝!
同感です。
それゆえに、その奥にあるものが何であるか、を考えるきっかけを与えてくれる構造になっていますね。

Posted by: マダムクニコ | 03/09/2006 at 06:03 AM

こんにちわ。
ニガーでもないアフリカ人だから見捨てる他の国の人々を見ていると悔しくてやりきれない気持にもなりました。
私達にできることはもしかしたらないに等しいかもしれませんがこの映画を伝えることだけでも何かになっていくかも知れませんね。

Posted by: ななな | 03/13/2006 at 01:09 PM

>マダムクニコ さん、

ありがとうございます。おっしゃるとおり、この映画がきっかけで、多くの人が何かを考え始めることが大切だと思います。

>ななな さん、

こんにちは!ありがとうございます。そうですね、何も知らないよりも、せめてこの映画を見て地球の裏側で起こっていることを知るというのは大切ですよね。これが始まりになる人だっているはず。伝えること、知ることは時につらいけど、必要だと私は思います。

Posted by: Sis.C | 03/13/2006 at 04:36 PM

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