« May 2007 | Main | May 2009 »

07/11/2007

「傷だらけの男たち」を見た!

 時間が合ったから、たまたま、封切りされたてのこの作品を見てしまった、というのが正直なところ。「インファナル・アフェア」もなんとなく見たのだけど、ものすごく期待してたわけではないので、儲けもの的におもしろかった。なかなかやるじゃん!という印象だった。それでも、私にとって香港映画はやっぱり香港映画。正直言って、特B級エンターテイメントの粋を脱しないのだが、この作品は"特"はつかない、質の良いB級エンターティメントという感じだった。

センスを感じる映像

 001 とは言うものの、『質の良い』と言えるのは映像にセンスを感じるからだ。香港の夜景、裏通り、捜査員たちの動きや目線、オープニングの映像はその後の展開を期待させるカットで、なかなかカッコよい。ハリウッド映画などとは違う、アジアっぽいカッコよさ、とでも表現するべきか。いかにも香港映画という感じがするところが良い。アンドリュー・ラウの映像は、いつも独自のスタイリッシュが表現されている。部屋のインテリア、ライティングの色、空間の使い方など、おもしろい雰囲気が演出されている。

 しかし、映像はスタイリッシュでも、ストーリー的にはどうか?ものものしい、尾行と派手な逮捕劇のあげく犯人の容疑が婦女暴行ってとこが??しかも逮捕後に犯人の顔を殴りつけることが許されてしまうなんて、トニー・レオン演じるヘイを正義感に熱い男としてみせようとしたのか、若干不思議な演出だけど、それが香港映画だっ!という感じ。そういう意味じゃあ香港映画の王道を行く映画と言える。

役者として成長していた金城武

 個人的には久しぶりにスクリーンで見る金城武も楽しみだった。アル中の役なので、撮003_1 影中も本物のウィスキーを飲んでいたそうだが、確かに本物を飲んでいる感じがする。ただ良いか悪いかわからないが、ウィスキーの飲み方がアル中っぽくない。アル中なのに上品に飲んでいる感じがしたのは私だけか。顔は本当に酔っているみたいに少しむくみ気味に見えるので、本物を飲んでいる効果は出ていたと思う。金城武が役者として成長してると思ったのは、この人の佇まいのせいだ。これまでも表情はそこそこ良かったけれど、セリフまわしを含めて全体的に素人くささが抜けていなくて、正直私は、役者としてこの人は人気と実力が伴ってないとずっと思っていた。カッコいいかもしれないけど、全然いい役者だと思えなかったのだ。しかし、この作品では演技がとても自然で、自分らしい空気みたいなものを表現できていたように思う。大人になったということなのかもしれない。今後が楽しみだ。

後半の詰めがちょっと雑

002_1 この作品が、香港映画だという点を差し引いても、ちょっと後半は詰めが甘いというか、やっつけた感がある。香港や中国の人には簡単なのだろうか?後半は容疑者も含め、数人の名前が出てきて、口頭で説明されるシーンが多いのだが、あちらの名前に馴染みがない私には、それが誰のことを話しているのか、頭をひねる必要があった。重要な名前がスクリーンに映っているはずなのだが、それがどういう意味を持つのか、理解するまで時間がかかるのだ。結局意味がわからなかった人もいるのではないだろうか。この辺りの説明の仕方が少し強引で、残念だった。

現実的に考えると・・・

現実がわからないのでなんともいえないが、香港では警察官は高給なのか? 愛人がいて本妻はオーストラリア、なんて警官もいたし、もと刑事で今アル中の探偵・・・まともな仕事はあまりしていない風の探偵なのに、警官時代からの眺めのよいきれいなマンションに引き続き住んでいる、という設定はあまり現実的ではない気がする。

 設定として善人のイメージの強いトニー・レオンが復讐に燃える役であるのは効果的ではあったが、最後にどうして妻まで殺そうとする必要があったのかがわからなかった。ま、いいか。やっぱり香港映画だし。細かいことは気にせずに雰囲気を楽しむのが香港映画の見方だと私は思っている。

浜崎あゆみ・・・ちょっと興醒め。なんで?とまで思ってしまう。はっきり言って変。おそろしいエイベックス。

スー・チーのきれいで長い足に同性ながらうっとり。トランスポーターの彼女はとっても良かったのに・・・もうちょっと良い使われ方をしてもいいのに。もう少し、彼女の役に意味をもたせてあげてほしかった。もったいない。

ハリウッドがまたもリメイクするらしいが、これまで目を向けていなかった香港映画ストーリー性が斬新に映るのだろう。ハリウッドらしい、上手いリメイクを期待したい。

| | Comments (4) | TrackBack (8)

« May 2007 | Main | May 2009 »